Gathering Place Trading Company

VOICE (V): Gathering Place Trading はどのようにして誕生したのですか？

Lovena (L): 21年前、まだ私たちがオーガニック農家だった頃、フォルクスワーゲンのキャンピングカーに二人の子供を乗せて南アフリカを旅していました。セダーバーグ山脈を通る途中、道に迷って地元の人に道を尋ねることになりました。その会話からオーガニックルイボス農場の存在を知り、立ち寄ることにしました。農場のオーナーが勧めてくれたお茶は、私たちが今まで飲んだ中で最高のルイボスティーでした。そこで、そのお茶をカナダに輸入することを決めたのですが、条件が一つありました。それは、彼らのお茶1トンと私たちのキャンピングカーを交換することでした。この珍しい「取引＝Trading」が、私たちのビジネスのスタートとなったのです。
ルイボスティーの販売には不安もありましたが、お茶がカナダに届くまでの60日間でなんとか準備を整えることができました。こうして、100gのルイボスティーをコルテス島で販売することから始まりました。
その後、私たちは海塩の取り扱いも開始しました。この海塩は、南極海から採取され、古代の貝殻層と砂の自然なフィルターを通して生成されます。手作業で収穫され、マイクロプラスチックを含まない純粋な海塩です。この海塩もルイボスの産地近くで見つけたものです。
さらに2年後、スパイスの取り扱いにも進出しました。ルイボスチャイを作りたかったのですが、スパイスの卸売業者から産地や収穫日、倫理的かつ持続可能な生産方法に関する情報が得られなかったため、すべてのスパイスを直接調達することにしました。これにより、高品質で新鮮な製品を提供できるようになり、お客さまにもその違いを感じてもらえました。結果として、スパイスの売上が初期の製品を上回るようになりました。

V: 世界中の小規模農家とどのようにして関係を築いているのですか？

L: 私たちは、最も倫理的な小規模農家やコミュニティソーシングパートナーを見つけるために、徹底的なリサーチを行い、時には草の根的なアプローチも取っています。新しいサプライヤーを除いて、すべての農家や生産者とは直接会い、ルイボスティーの農家とは今では家族のような関係を築いています。彼らの家に滞在し、一緒に食事を楽しむこともあります。メールのやり取りでは、「家族はどう？」や「お孫さんは元気？」といった個人的なメッセージが交わされることもあります。このように、本質的なつながりを育むことが誠実さを促し、自然に人々を大切にすることを可能にしています。
私たちの仕事は職人的で目的意識を持ち、人々を結びつけ、グローバルサプライチェーンを短縮しつつ、その出所を明確にすることに重きを置いています。私たちの会社の柱の一つは「From Farmer to Family, for the Love of the Earth」であり、この原則がすべての活動を導いています。

V: 「Love of the Earth」という価値観はどのようにしてあなたの人生を定義するようになったのですか？

L: 私はオンタリオ州ウィンザーの郊外で育ちました。旅を始めることで、世界が自分が知っていたものとはどれほど異なるかを実感しました。他の旅行者の話や経験を通じて、その違いに驚かされました。出会うすべての人や経験には意味があると信じており、旅を通じて自己を発見し、すべてが相互に関連していること、特に自然界ではその関係が強いことを理解しました。自然は私の教師となり、私の人生哲学と全てに向き合う姿勢の基盤となりました。
1996年、オーストラリアへの三度目の海外旅行で今の夫と出会いました。テントを彼の隣に設営したのがきっかけで、これが運命の出会いでした！4ヶ月後に結婚し、共にこの冒険に乗り出し、地球への深い愛情を分かち合っています。
 
V: 「Gathering Place」という名前の由来は何ですか？

L: 以前は「Gathering Place Organic Farm」と呼ばれるオーガニック農場を運営しており、私たちの農場は人々が集まる場所であることを反映していました。多くの若者が住み、ボランティアを受け入れ、さまざまな集まりを開催していました。スパイス会社「Gathering Place Trading Company」でも同様のつながりを感じています。現在では、世界中から製品や原料を集め、グローバルなテーブルに人々を招待しています。

V: コルテス島のコミュニティはどんな感じですか？

L: コルテスに移住してから22年が経ちますが、今でもこの島には強いコミュニティ意識が息づいています。人々は地球と調和して生活し、困難な時にはお互いに支え合っています。小さなコミュニティながらも、多くの非営利団体や組織が素晴らしい活動を展開しています。また、ホリホックというリトリートセンターがあり、コミュニティ、つながり、インパクトといった核心的な価値観を大切にしています。私はそのソーシャルベンチャーインスティテュート（SVI）に継続的に参加し、意図的なビジネス成長に役立てています。

V: カナダ産のハーブとスパイスについて教えてください。

L: 私たちは、カナダで栽培可能なハーブは輸入しないという意識的な選択をしています。そのため、コストが高くなることもありますが、ローカルの農家を支援する信念を大切にしています。主にアルバータ州の多世代にわたるオーガニック農家からハーブを購入しており、どれも鮮やかで新鮮です。お客さまからも「まるで昨日摘み取ったかのようですね！」と評されるほどの品質を誇っています。

V: カナダの食品システムにどのような変化を望みますか？

L: 最も大きな変化が必要だと感じるのは、オーガニック農業へのシフトと遺伝子組み換え食品からの脱却です。遺伝子組み換え食品は、種子を保存するという古来からの権利を損ない、化学薬品に依存するため持続可能性に欠けます。これに対して、オーガニック農業はその真逆のアプローチを取ります。土壌の健康を育み、化学薬品を避け、土地を大切にすることで、オーガニック農業自体が農業システムを改善し、長期的な持続可能性をサポートします。

V: Gathering Place Trading Companyの長期的ビジョンは何ですか？

L: 今年1月にキャンベルリバーに施設を移転し、チームも拡充しました。全国的な展開を続ける中で、製品ラインの拡充を計画しています。新たに、ターメリックタルシーやチャイタルシーなどのタルシー茶を追加し、スパイスラインもさらに広げる予定です。また、お客様が自分でスパイスをブレンドする時間がないことを考慮し、ジンジャーブレッドスパイスやプロヴァンスハーブ、いくつかの海塩とスパイスのコンボなどの新しいブレンドも開発しています。
今年の大きな成果として、HACCP/GMP認証の取得があります。これは食品安全性と品質管理の高い基準を示し、グローバルに認知されたこの認証により、輸出が促進され、Whole Foodsなどの大手小売業者にもアピールできるでしょう。未来がどうなるかは分かりませんが、私たちは心の声に従い続けます！

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