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The Gelato Mafia

Daniela and Giancarlo Cusano, the head of Dolce Amore

Credits

Photography - HIRO 
Interview - MINA

“私たちにとってジェラートとはさまざまな家族を象徴しています。それは私たちの家族、献身的なスタッフ、地元コミュニティ、お客様を現し、様々な喜びと共にブランドの核心に存在します”

The Gelato Mafia

 
 

 

Dolce Amore- The Gelato Mafiaのジェラートは単なるデザートではなく「家族」を象徴しているとDaniela、Giancarloご夫妻は熱く語ってくれました。Danielaはティーンエイジャーの頃から父親が経営するコマーシャルドライブのLittle Italyにあるジェラートショップでずっと働いてきました。Giancarloは両親の故郷であるイタリアを訪れるたびにジェラートにまつわる家族の思い出があります。きっと美味しいジェラートを口にした人なら誰でも、心が和んだり、慰められたり、あるいは単純にとても楽しい思い出として刻まれているものではないでしょうか。

Danielaが父親のファミリービジネスをGiancarloと引き継いだのは2017年。2人はジェラート愛と情熱を注ぎ、コロナ禍の危機も乗り越え、今年の7月にはノースバンクーバーに第2店舗を展開するまでにビジネスを成長させて来ました。そんな中起きた火事という悲劇。一夜にして、21年分の家族の思い出が詰まったコマーシャルドライブ店が全焼してしまったのです。途方に暮れる中、彼らを支え前に進ませてくれたのが家族の力、そしてコミュニティのサポートだったそうです。「家族とは自分の家族だけでなく、友人、スタッフ、コミュニティ、お客様までもが家族です」と語る2人のインタビューの中で何回も「家族」と言う言葉が出て来ました。彼らのジェラートは、単にオーガニック、ナチュラル、ローカル、スモールバッチと言う言葉だけではなく、温かい家族の物語が秘められているのです。ノースバンクーバーの新店舗はモノクロで統一され、モダンでヒップなムードですが、目の前にある28種類のカラフルなジェラートをスタッフと会話しながら選んでいると、まるで甘い遊び場に来ているように心がワクワクしてきます。ジェラートにはどんな時でも人を楽しませる魔法と困難を乗り越える力を秘めているのかもしれません。様々な試練を乗り越えながらも魔法がかった美味しいジェラートを提供し続けるThe Gelato Mafiaの歩みと、「自然の手法で、犯罪的に美味しい」その理由についてお話を伺いました。

 

VOICE(V):ジェラートビジネスはどのようにして始まったのですか?

 

Daniela(D):ドルチェ・アモーレの始まりは21年前、2002年のことです。私は9人兄弟の大家族で育ち、父は子供達みんなに仕事を与えて忙しくさせることでトラブルを避けようとしていました。父はあまり甘いものが好きではありませんでしたが、甘いものを楽しむときは本当に美味しいものを求めました。当時、バンクーバーには本格的なジェラート店が少なく、父はそこにチャンスを見出したんです。

私の姉、ニコレッタはイタリアで直接トレーニングを受け、ドルチェ・アモーレの最初のジェラートを作った人物です。私は14歳のときからドルチェ・アモーレに関わってきて、ニコレッタが独立してニューヨークに引っ越すと決めた時、彼女は私にトレーニングを施し、私がジェラート作りを引き継ぎました。

そしてジャンカルロと私がまだ交際中だった時に、ジェラートビジネスを2人で引き継ぎたいと父へ許可求めたんです。常に私たちの一番のサポーターである父は何のためらいもなくその申し出を承諾してくれました。

Giancarlo(G): 私たちはビジネスの未開発分野へのポテンシャルに対しドルチェ・アモーレをその新しい方向に導く意欲がありました。私はノースショアで生まれ育ったイタリア系カナダ人一世で、両親の祖国であるイタリアのコミュニティと文化に、子供の頃から深く根ざしていました。ジェラートはいつも私の心の中で特別な場所を占めていて、ダニエラも14歳からドルチェ・アモーレで働いている経験があり、その未来に対するビジョンを2人で同じく抱いていました。

私たちは物事を正しくきっちりと進めるタイプなので、ビジネスを引き継ぐと決めた時まず最初にボローニャの近郊にあるカルピジアーニ・ジェラート大学に通いました。そこでジェラートの科学と芸術、そしてゼロからレシピを作り出す方法を学び、その職人技に関するすべてを吸収しました。ジェラート大学から戻った後、私たちはフードトラック形式のジェラートカートに投資し、数々のファーマーズマーケットに出向いては、新しいブランドと顧客層を確立していきました。そして2017年に正式にビジネスを引き継ぎました。

 

V:どのようにドルチェ・アモーレを変革されましたか? そして、新しい名前である「ジェラート・マフィア」の由来を教えて下さい。

 

G:私たちはドルチェ・アモーレの名前を残しつつ、すべてに新しい風を吹かせるために、別名「The Gelato Mafia」と名つけました。ダニエラは刑法学専攻だったため、新しいロゴを作成しているときにこのアイデアを思いついいたんです。わざと「Mafia」と言う言葉を選び、通常のイタリア系カナダ人のステレオタイプを逆転させ、それをポジティブで楽しいものにしようとしたんです。私たちのパイントカップ(お持ち帰り用カップ)には、「Gelato Mafiaファミリー」のキャラクターが登場します。実際には私たちの実の家族で、それぞれが店頭に並んでいるジェラートフレーバーの「顔」となっています!

ジェラートを作り始めたニコレッタは「Frutta Family」をリードしています。ダニエラの母、スーザンはまだ現役でジェラートを作り続けてる「Pastry Posse」のリーダーです。私の父・パスクアーレは「Notorious Nuts」のボスで、ダニエラの父・テッドは、「Choco Crew」を率いています。クラシックなフレーバーの「Classy Capos」は私の母、カルメリーナが率い、子供用フレーバーの「Bambino Bosses 」は私の兄マッシモの担当で、私たちの遊び心溢れるキャラクターラインアップを完成させています。

旧ドルチェ・アモーレの外観は大胆なネオンカラーがメインでしたが、それを一新し洗練したモノクロスタイルに変えました。味のクオリティーは私たちの最優先事項で、各フレーバーは少なくとも80%オーガニック原料が使われています。私たちはオーガニックで牧草地飼育のミルクだけを使用する最初のジェラート、またはアイスクリームメーカーです。Creekside Cheese + Creamery、Avalon Dairy、Hazelmere Organicなど、素材、フルーツ、ハーブの仕入れは地元の素晴らしい農家と協力しています。

私たちのジェラートのスタイルは、イタリア料理の本質を捉えています。シンプルでハイクオリティーな食材を洗練したスタイルにすることがイタリア料理の基本にあるのです。ジェラート・マフィアは、これらの原則に基づきながらも、ちょっと風変わりで遊び心溢れるジェラート作りをしています。

D:ピスタチオ、ノッチョラ、ティラミスなどのクラシックなイタリアンジェラートをはじめ、カナダ風の遊び心あるフレーバー、例えばモルテッドチョコレートクッキードウなどを展開しています。伝統に忠実に、私たちのジェラートは全て手作りで、小規模かつ職人的な製法を取り入れています。バッチサイズは常に10リットル以下にとどめ、すべて手作業で混ぜられます。空のバケツに砂糖、クリーム、牛乳などのベース成分から一つ一つ自ら調合していき、すべての追加材料も人工的な成分は使用していません。実は2人目の赤ちゃんがもうすぐ誕生するのですが、親としての立場からも子供たちに安心して提供できるスイーツ作りを優先しています。

通常28のフレーバー展開で、毎月4から6つの新しいフレーバーが導入されます。また、ヴィーガンのレシピにも力を入れていて、ヴィーガンフレーバーでよく使われるココナッツミルクに過度に支配されることなく、ちゃんと素材の味が楽しめる工夫を凝らしています。各ヴィーガンフレーバーによってベースとなる植物性ミルクは変えて、アーモンド、ピスタチオ、ヘーゼルナッツなどの植物性ミルクも常に手作りしています。私たちのヴィーガンジェラートをヴィーガンでない人にもぜひお試しいただきたいです!

 

V:ノースバンクーバーに今年オープンした2番目の店舗について詳細を教えていただけますか?

 

G:ノースバンクーバーの新店舗では、「ドルチェ・アモーレ - ローロラウンジ」というユニークなコンセプトを展開しています。この店舗では酒類ライセンスを所得していて、店内のアフォガートバーでは、アマレット、カルーアミルク、またはベイリーズを使用したスパイク入りのアフォガート(ジェラートにエスプレッソとリキュールを注いだもの)をお楽しみいただけます。ジェラートマティーニなど、毎月新しいデザートドリンクもご紹介しています。ドルチェ・アモーレは深夜23時まで営業していたので、遅い時間までデザートが楽しめるスポットとして親しまれていました。ローロラウンジも毎日午前9時から午後23時まで営業しており、ディナー後のジェラート、コーヒーやペイストリー、またはデザートドリンクの立ち寄りスポットとなることを目指しています。

 

V:コマーシャルドライブのドルチェ・アモーレで発生した火事についてお話いただけますか?

 

D:2023年8月22日の朝、早朝の勤務スタッフからの通報で、ドルチェ・アモーレがあるCommercial Driveで火事が発生したことを知らされ、私たちは目を覚まされました。後に知りましたが、火は店の裏から出火したものの、店前のドア近くで眠っていた男性がドアから伝わってくる激しい熱で目を覚ましたそうです。この勇敢な人物は消防局に通報し、2階の住人にも大声で呼びかけ警告を発してくれました。その人物が誰かは分かりませんが、彼は確実に住人の命を救ってくれました。

現場に到着すると、消防車が至る所に配置され、店内の温度は約200度までにも達したと報告を受けました。被害は広範囲にわたり、火の原因は未だ判明していません。2階の住居用6つのスイートはすべて大きな煙害を受け、もちろんドルチェ・アモーレは壊滅的な被害を受けました。現在、建物全体が改修修復工事を必要としています。ビジネスを失うことは単なる物質的な損失だけでなく、第二の我が家を失った気持ちになりました。21年分の思い出や、自分達を含めスタッフの妊娠の発表が行われた瞬間、結婚記念写真を撮影したりと、数えきれない時間を過ごした場所でした。Commercial Driveに必ず再建する決意はありますが、そのプロセスは明らかにかなりの時間を要するでしょう。

 

G:そんな中、さらなる困難が追い打ちをかけるように降りかかっていました。火災のわずか1か月前、2023年7月29日にノースバンクーバーのローロラウンジをオープンしたばかりでした。火事ですべてのジェラートマシン、機材、原料などを失いましたが、私たちには嘆く時間さえありませんでした。早急にノースバンクーバーのお店を再開させ、ジェラート製造のための新しいキッチンスペースを見つけなければなりませんでした。

運よく仮のコミッサリー(共同)キッチンを借りてジェラートを製作し続けることが出来ましたが、まだ中途半端な状態に感じられます。まるで本当の家がないかのようです。ただ、火事の一件を聞いて人達から、ジェラート製造のために我が家のガレージを提供しますよと言うような慈善の依頼が沢山来たことは驚くべきものでした。励ましのメッセージの数々、同業者であるEarnest IcecreamやPassione Gelatoなどの地元アイスクリームビジネスの人達も協力の手を差し伸べてくれました。従業員たちは火災後の清掃作業にボランティアで積極的に参加してくれました。これらのジェスチャーが私たちを支えてくれたのは言うまでもありません。コミュニティが私たちをどん底から引き上げてくれました。火災からの大きな教訓は、私たちが築いてきたものはジェラート以上のものだと気づかされたことです。

 

V:私たちはどのようの形であなたのビジネスをサポートできますか?

 

D:ノースバンクーバーの店舗を訪れて、私たちのジェラートを試してみてください。あなたの感想を共有し、またUber EatsやDoordashなどのデリバリープラットフォームを通じてジェラートを注文していただくことで、私たちをサポートしていただければ嬉しいです。お客様の継続的なサポートが、私たちを前進させます。ドルチェ・アモーレは単なるビジネスではなく、家族の一部です。ドルチェ・アモーレの裏には、私たちの家族、友人のネットワーク、献身的なスタッフ、地元の農家や生産者、そして大切なお客様がいます。

 

V:「ジェラート・マフィア」はあなたにとってどのような意味を持っていますか?

 

D+G:ファミリー!!

 
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The Gelato Mafia

Daniela and Giancarlo Cusano

 

Organic Small-Batch Gelato


LoLo Lounge in North Van: 9 am - 11 pm
Little Italy Shop CLOSED due to fire on Aug 22

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