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Valley to Shore

Dana Dykema

Credits

Photography - HIRO 
Interview - MINA

「フレーザー・バレーからノースショアへ。私たちはお客様と地元の農家を繋ぎ、彼らが育てた素晴らしいローカル食材をあなたの台所にダイレクトにお届けします。」

- Dana Dykema

 

 

農家の人が雨の日も晴れの日も休まず毎日働くように、Valley to Shore のDanaは一年を通じて毎週火曜日、フレーザー・バレーの新鮮な食品を届けるために、フレイザー・バレーとノースショアの間でデリバリーを行っています。

 

火曜の朝9時前、自宅があるリンバレーからトヨタ4 Runnerでトレイラーを引っ張りフレイザーバレーへ出発します。途中アボッツフォードにある小さな養鶏場でフリーレンジの卵をピックアップしたのち、看板商品であるハーベストボックスを提供するチリワックの自然農法農家、Local Harvestへドライブを進めます。ここでは無農薬&不耕起栽培で育てられた生命力溢れる野菜がずらりと並び、それら一つ一つ確認しながら、色とりどり丁寧にまとめられたHarvest Boxをトレイラーに積み込んでいきます。数分のランチブレイクを経て、休むことなく次はラングレーへ。ここで野菜以外の冷凍食品やセルフケア商品など他の生産者から商品を受け取りつつ、ラングレー近隣に住むカスタマーにオーダーを受け渡しします。午後2時を回りようやく帰路へ。午後3時にはリンバレーの自宅へ戻り、帰宅してきた子供とひと息ついた後、午後4時半には近所のピックアップロケーションへと向かい、カスタマーにオーダーの受け渡しをします。1日の作業が全て終わるのは夕方の6時半過ぎです。この長く多忙なスケジュールを毎週火曜日、Danaは1人でこなしています。なぜでしょうか?

「食べ物がどこから来るのか?」3年前までそんなことを考えていなかったごく普通の主婦が、Local Harvestとの出会いによって、食への向き合い方がが一変しました。20代で4人の子供を出産し、育ち盛りの子供を抱える主婦として、熱心なクリスチャンととして、それだけでも忙しい日々でした。しかし、真の食のあり方を追求するうちにフレーザー・バレーの農家とノースショアの住人を繋ぐ橋渡し役的存在となり、1人のビジネスオーナーとして平坦ではない道のりを大きなミッションと共に歩んできました。

それは、どんな時もローカルを支援すること。そして、その土地の四季に準じて食する大切さを伝えることです。「ポストコロナの今、人々の意識はローカルサポートから再び遠のき始めています。」と彼女は言います。その時々の状況と奮闘しながら精力的に活動するDanaをVOICEは一日密着しました。Danaが扱うフレーザー・バレーの商品には、彼女の熱いメッセージと何にも変え難い付加価値がついています。Valley to Shoreは今週の火曜日もまた走り続けています。

 

VOICE(V): ビジネスを始めたきっかけを教えてください。

 

Dana(D): COVID-19以前は、フレーザー・バレーやそこで野菜を育てる人々についてあまり意識することはありませんでした。ガーデニングにも全く興味がありませんでした。しかし、2021年の春、インスタグラムのストーリーでLocal Harvestに偶然出会ったことで、すべてが変わりました。その名前に興味を持ち、彼らをフォローし、ウェブサイトを探索し始めました。特に目を引いたのが、オーガニックの不耕起ガーデニングコースでした。このコースは、オーナーのダンとTerra Flora Organicsのアンドリューが指導していて、非常に魅力的に感じました。同じ頃、なぜスーパーマーケットの食品の多くがローカルではないのか疑問に思い始めていました。
ある週末、家族を誘ってLocal Harvestを訪れたところ、そこでの体験が私の考えを根本的に変えました。彼らの農薬不使用で、耕さずに栽培された野菜たちは、スーパーマーケットで買ったものとは比べ物にならないくらい美味しかったんです。その場で即、彼らのオンラインコースに申し込むことを決意しました。
このガーデニングコースで特に好きな点は、どんなスペースでも育てられる方法、堆肥の重要性、土壌と食物連鎖サイクルの理解、土壌の健康の維持方法を教えてくれることです。これは誰もが知っているべき知識だと思います。Local Harvestに対する情熱が深まり、彼らのビジネスを支援し、彼らの素晴らしい野菜を味わうために頻繁に訪れるようになりました。さらに、彼らのガーデニングコースのアンバサダーとして活動し、規制緩和された際にはダンの対面クラスを手伝ったこともありました。
オーガニックガーデニングに没頭する前は、私の食に関する関与は控えめでした。以前は地元の農家からノースバンクーバーの住民にローカルガーリックを販売していましたが、ノースショアでのフレーザー・バレー産の食材供給にはギャップがあることに気付きました。それが、ダンにハーベストボックスサービスを始めることを提案したきっかけでした。私たちは娘の7年生クラスのための募金活動でそのアイデアを試し、22家族が注文をしてくれて手応えを感じました。そして2021年11月、本格的なビジネスとして始動し始めたんです。

 

V: 配達サービスはどのような仕組みですか?

 

D: Local Harvestの食品は毎週火曜日にピックアップされ、ノースバンクーバーに配達されます。注文方法は簡単です。日曜日の夕方までにオンラインで注文をしたら、月曜日の夕方に当日のピックアップ手順についてメールが届きます。火曜日に受け取れない場合は、都合に合わせて他の日程を調整することも可能です。

V: ハーベストボックスにはどんな内容が入っていますか?

D: 通常、私自身もピックアップ当日までハーベストボックスの中身を把握していないんです。たまにLocal Harvestから事前にお知らせがあることもありますが、各配達は季節の食材に基づく楽しいサプライズなんです。旬の食材を楽しんで、自然の流れに任せるのも、この商品の素晴らしい一部です。ハーベストボックスを注文してくださったお客様には、ボックスに入っている食材を使ったレシピアイデアを毎回お送りしています。食材を余すことなく料理を楽しんで欲しいからです。もし、少量の選択肢をお探しであれば、テイスターボックスもご用意しています。これにはLocal Harvestからの4~6種類の野菜、フリーレンジの卵1ダース、Tatton Springs Ranchからのポークソーセージ1本、そしてLocal Harvest Kitchenのサワードウブレッド1本が含まれています。これは、フレーザー・バレーのお気に入りの農場からさまざまなアイテムを試せる最高の内容です。

V: 家族がローカルそして季節の食材を食べ始めてから、何か変化はありますか?

D: 家族でできるだけ毎日、一緒に夕食をとることを優先するようになりました。食や農家の話題で、テーブルを囲んで楽しい会話が生まれます。子どもたちにとって食べものの出どころを学べることは本当に素晴らしいことです。ある日、息子のクラスで先生が「農場で採れたニンジンを食べたことがある人は誰?」と聞いたところ、息子だけが手を挙げたんですよ!彼らの世代はすべての食べものがスーパーマーケットから来ると思っている可能性があるということは衝撃ですね。
ローカルの食品を食べることは、私にとっても身体的にも精神的にも良い影響を与えています。以前は低フェリチンに悩まされ、サプリメントを試したこともありましたが、定期的に摂取するのが苦手なんです。いつもの食事で唯一変えたことは、ローカルで栄養価の高い食品を食べることでした。そのおかげでフェリチンの値が改善しました。以前のように午後に体力が落ちることがなくなり、私にとって大きな変化でした。

V: 子供たちはも変化を楽しんでいますか?

D: 家族にとって大きな変化であり、子供たちも成長とともにそれを理解してくれるといいなと思っています。栄養的にはあまり役立たないシリアルやキャンディーの購入を減らしました。食べものは体に良いものでなければなりません。家には食材がたくさんあるのですが、時々子供たちは「何も食べるものがない!」と言います。その時は私が「作りましょうよ」と言い聞かせます。特に私の一番下の息子は、最近ベーキングや料理に本当に夢中になっています。私と一緒にテレビ番組の『Top Chef』を見るのが大好きなんです。上の子供たちはアスリートなので、タンパク質をたくさん摂る必要があります。来週、冷凍庫に牛半頭分の牛肉が届く予定で、それで自家製のハンバーガーを作るのが楽しみです。一度慣れてしまえば、それほど難しくはありません。

 

V: ビジネスとしてのチャレンジは何ですか?

D: 人々の考え方を変えることが難しいと感じています。毎週、「このビジネスはうまくいくだろうか」と疑問を抱くこともありますが、自分を信じて、前進するしかありません。ダンと彼の家族も過去何度も同様のチャレンジに直面してきました。2021年にValley to Shoreを立ち上げた際、最初のシーズンは1月に85件の注文で大盛況に終了しました。メディアが地元農家を支援する動きや「共に乗り越えよう!」という雰囲気が高まったことで、急成長を期待していました。しかし、規制緩和されるとともにその流れは失速し、翌シーズンには注文が減少しました。とても落胆しましたね。
当初はハーベスト・ボックスの価格は65ドルでしたが、現在は75ドルです。高めの価格設定ですが、この品質とバラエティを他では見つけることができません。私だけが提供することのできる高品質な食材がたっぷり詰まった大容量のボックスです。しかし、これを成功させるには人々の考え方の転換が必要だとも感じています。
残念ながら、私たちは忙しいあまり便利さとセール販売品が食の購買習慣を左右する文化の中に生きています。私も昔は同じでした。シングルマザーの家庭で育ち、子供時代の食事はキャンベルのマッシュルームスープの思い出が鮮明に浮かんできます。ちゃんと料理を始めるようになったのは自宅を出てからです。20代の若い母として、私はほぼ毎日Save-on-Foodsに行っては当日必要なものを買っていました。しかし今は、味気ない農薬まみれの輸入食品にお金を使いたくありません。季節ごとに豊かな味わいのある食材に投資し、自然のフードサイクルを楽しむことを選んでいます。

V: Valley to Shoreの将来のビジョンは何ですか?

D: 小さな店舗を持ち、その周りにコミュニティを築くことを夢見ています。小麦粉を提供したり、Barking Ironsのコーヒーバーを設置したり、肉の選択肢を拡大したいです。特に遠隔地にある牧場から精肉品を都市部に届けることは難しいのが現状です。店舗があれば、各農場や製品についての情報をわかりやすく紹介できます。それによって人々が自分の食べものの出どころについて感じとり、つながりを深められると思います。

V: あなたにとって食とは何ですか?

 

D: 食は私たちにとってすべてです。私たちは休日や旅行よりも農家から直行の食品を優先します。なぜなら、それが私たちの日々の生活に身体的にも精神的にも大きな影響を与えるからです。家族に高品質でローカルの食を提供し、その出どころを知り、その素晴らしい味を楽しむことは、私たちがお金を使う上で最も価値のある投資です。毎食が私たちの選択に誇りを持たせてくれます。それは犠牲というわけではなく、一日全体にポジティブな影響を与えてくれるのです。

 

V: ハーベストボックスの食材で今晩は何を料理する予定ですか?

D: 今晩は、ポテトサラダを作ろうと思っています。それに加えて、卵も使えたらいいなと。また、美しいローカルストロベリーでシンプルなストロベリーシロップも作りたいですね。このハーベストボックスの食材で色々な料理が作れるのは、本当に満足感があります。お皿に盛った食材がどの農場から来たのかを知ることができるのは、自分で育てた野菜の次に最高の選択ですね!とても特別です。また、私のお客様が作った料理をシェアしてタグ付けしてくれるのを見るのも、とても嬉しいです。特に、子供たちが以前は食べなかった野菜がLocal Harvestのものだと喜んで食べてくれる報告を聞くのは、本当に素晴らしいです。野菜自体がとても美味しく、それが本来の味であるからこそ、喜んでくれるのだと思います。

 
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Valley to Shore

Dana Dykema

 

City homesteader serving the North Shore


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